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はじめに|“暑さ”は命に関わる時代です
連日の猛暑で「なんだか体がだるい」「汗が止まらない」と感じていませんか? 実はそれ、熱中症のサインかもしれません!
今回は、最新の医学的根拠に基づいた「熱中症の予防と応急処置」について、わかりやすくまとめました。 スポーツ指導者・保護者・屋外で働く方にも役立つ内容です。
予防対策①|まず“環境”を整える
厚生労働省や環境省は「熱中症警戒情報」を活用した予防行動を強く推奨しています。
✅ 基本の4ポイント
- 高温・多湿・無風の場所を避ける
- WBGT(暑さ指数)を確認する(環境省発信)
- 通気性・吸湿性のある服装を心がける
- 外出や運動は朝夕にずらし、無理をしない
予防対策②|水分+塩分=命を守る補給術
「水だけ」では不十分です。汗で失われる電解質(ナトリウム・カリウムなど)も補うことが大切。
💡 おすすめは「経口補水液(ORS)」
世界保健機関(WHO)も推奨する補水手段で、吸収スピードも高く、脱水予防に効果的。
応急処置|もし倒れてしまったら?
🔴 基本の対応(4ステップ)
- 涼しい場所に避難
- 衣服を緩めて体を冷却
- 水分と塩分の補給(意識があれば)
- 症状が重い場合は迷わず119番
具体的な冷却方法|現場で使える実践例
- 首、脇、足の付け根などを重点的に冷やす
- 冷却効果が高い方法:
- 氷水浴(全身冷却):可能であれば最も効果的
- ホース散水法:学校現場や屋外で活用可能
- 保健室などでの氷タオル+扇風機:学校・施設内での実用例
- 子供用プール等全身冷却の場所を作る
注意!やってはいけないNG行動
🚫 解熱剤(ロキソニンなど)はNG
発熱=感染症と異なり、熱中症の高体温は薬では下がりません。
⚠️ 「回復したっぽい」は危険信号
一度回復したように見えても、体のダメージは継続している可能性があります。 そのまま運動・仕事を再開するのは避け、必ず休息を取りましょう。
医学的裏付け|信頼できるガイドラインより
- 日本救急医学会と研究班が最新ガイドライン(2024年改訂)を公開
- 最重症「IV度」の分類を新たに導入し、重症度判断がより明確に
- エビデンスに基づいた処置で「助かる命」を守る
まとめ|熱中症は正しく備えれば、防げる
熱中症は「気合」で防げるものではありません。科学と判断力、そして準備が命を守ります。
今年の夏も、自分と周囲の大切な人を守るために、この記事の内容をぜひ活用してください。
✅ 出典:厚生労働省/環境省/日本救急医学会(2024年版熱中症ガイドライン)